投稿

ZINEフェス 詩歌と日記に参加いたします

イメージ
  三連休いかがお過ごしでしょうか。私はなぜかやたらと予定がみちみちになってしまい、初日の今日は友人が急遽開催してくれたオタク会からの東京ドームでLUNA SEAと GLAYの対バンです。情緒が忙しすぎる……!  そんななかですがイベント出店前日でもあり、合間を縫ってなんとかブログを書いたりしております。そう2月23日は2025年最初のイベント参加、ZINEフェス 詩歌と日記に穂崎円さんと合同で参加いたします! 2025年2月23日(日) 11:00~16:00 東京都立産業貿易センター浜松町館4F A-3 入場料 300円  イベントの詳細は こちら から。  簡易おしながき的なものはこちらです! 柳川麻衣: 『日記に幕は下りません』(交換日記)オフセット/文庫版/174頁 800円 『浅い傷 痛覚懐古作品集1999-2019』(エッセイ)オンデマンド/文庫版/70頁 500円『胡蝶 痛覚懐古作品集2006』(小説)オンデマンド/文庫版/84頁 500円 『わかれについてのエトセトラ』 (アンソロジー)オンデマンド/B6/142頁 700円 穂崎円さん: 『フランシス・レドウィッジ対訳詩集』(対訳詩集)400円 『ヴァーチャル・リアリティー・ボックス』(歌集)700円  詩歌を穂崎さん、日記ほか散文を柳川が担当する感じのブースになりそうです。穂崎さんは当日ペーパーの配布もあるとのこと。私も何か作りたいな〜と思っていたのですが、ちょっと難しいかも……運がよければ今日の日記があるかも……ないかも……。  東京都立産業貿易センター浜松町館は、年始にもじのイチに一般で遊びに行ったときに初めて訪れて、ロケーションがめっちゃ好みだったんですよね。駅直結のデッキの歩道の下に首都高が走っていて、片側にはコンラッド東京、もう片側には芝離宮の庭園が見えて、東京タワーも見えて、人が少なかったせいもあって、無機質で、殺風景で……。  初めてのZINEフェスでわくわくしつつ緊張もしているので、遊びに来ていただけるとうれしいです……!

2024年をふりかえる

イメージ
 カレンダーどおりに働いている事務員なので、私もこの年末年始は九連休なのですが、とくにどこにも出かけずほぼ家でぼーっとしているだけでもう残すところあと三日です。引きこもっているならさぞ部屋の片付けや作文が進んだことと思いきや、そちらも……手つかずで……  少しでも何かをしたという気分になるために、引きつづき2024年をふりかえります。このふりかえり、2022年以来っぽいので、2023年もあわせてやってみます。 【2023・2024 公演】 2023ベスト 『ジョン王』シアターコクーン 『桜の園』PARCO劇場 『海をゆく者』PARCO劇場 2024ベスト 『ハムレット Q1』PARCO劇場 『セツアンの善人』世田谷パブリックシアター 『天保十二年のシェイクスピア』日生劇場  2023年は17本、2024年は10本でした。ほとんど観劇ですが、2023年は明日海りおさん、2024年はTHE ALFEEのコンサートに一回ずつ行っています。また、2024年は『ジーザス・クライスト=スーパースター』で劇団四季を初めて体験しました。  2023年10月の劇団員の自死といういたましい事件、そしてそれに対する歌劇団や一部のファンの対応に大きく幻滅したことにより2024年は宝塚歌劇の観劇がLVも含めてゼロでした。 【2023・2024 映画】 2023ベスト 『アラビアン・ナイト 三千年の願い』 『ロスト・キング 500年越しの運命』 『ナショナル・シアター・ライヴ 善き人』 2024ベスト 『デッドプール&ウルヴァリン』  2024年はとにかく『デッドプール&ウルヴァリン』に尽きます。7月29日に最初に観てから、8月は毎週月曜日に映画館に通って最終的にスクリーンで6回観ました(その流れで『グレイテスト・ショーマン』も映画館で観た)。なので去年はめっちゃ映画館に行っていた気がするのですが、本数としては11本なのでぜんぜんですね……。なお、2023年は15本でした。 【2023・2024 展覧会】 2023ベスト 戸谷成雄 彫刻 埼玉県立近代美術館 テート美術館展 光 国立新美術館 キュビスム展 国立西洋美術館 2024ベスト ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? 国立西洋美術館 カール・アンドレ 彫刻と詩、その間 DIC川村記念美術館 内藤礼 生まれておいで 生き...

2024年 ありがとうございました(文学フリマ東京39&作文活動のふりかえり)

イメージ
 あけましておめでとうございます!  旧年中はたいへんお世話になり、ありがとうございました。  本年もどうぞよろしくお願いいたします。  まず、文学フリマ東京39、お疲れさまでした……!  いきなり昨年の12月の話……いやでも、一応まだひと月前なんですよ! ひと月は経ってしまってますが……  ほんとうに大盛況でしたよね。新刊の翻訳詩集の委託をお引き受けした穂崎円さんがブースにいてあれこれお手伝いしてくださり、また笠木拓さんのブース【みなそこすなどけい】と合体配置でもあったので、会場を見て歩く時間もけっこうあるだろう、と思っていたのですが、ぜんっっっぜん、まっっったく、余裕がなく……開会直後と閉会直前に駆け足でワーッと用事があるブースだけを回る、のが精一杯でした……。体感としては、ひとりでブース運営していた文学フリマ東京38よりいっぱいっぱいだった気がします。なんてことだ……  そんなわけでお買い物もほとんどできませんでした。入手した本は以下です。 『恋とじて愛ひらく』(青葉える) 『聞け、天使の歌』(あずみ) 『Aセクシュアル表象の現在』(紫瑜) 『小庭集 その一』(そらしといろ) 『フランシス・レドウィッジ対訳詩集』(穂崎円) 『フィクトセクシュアルの視座から』(松浦優) (敬称略・順不同)  なお、文学フリマの前日に本屋lighthouseさんで行われたイベント「父親の死体を棄てにいく 談話室」にお邪魔して、そこで『家父長制アンソロジー 父親の死体を棄てに行く』『まちうた 2024年9月号』『FROM THE HELL MAGAZINE Vol.3』『タコブネ』『Books(tore)witness you. 日記 エッセイ 書評 3』を購入しました。イベント当日より買ってたね……  久しぶりに再録や新装ではない新作、それも参加者十名以上のアンソロジーを携えて臨みましたが、おかげさまでほんとうにたくさんのかたに手渡すことができました。ありがとうございます……!  私の予想を大きく上回る頒布数だった『わかれについてのエトセトラ』だけでなく、『ロータス』新装2版をはじめ既刊もまんべんなく手にとっていただけた印象で、たいへん励みになりました。いつになく『胡蝶』が動いたのもめちゃくちゃ嬉しかったです。また在庫僅少だった『飛ぶ夢をみたことがない』は完売いたしました。ありが...

「別れ」についてのアンソロジーが出会いをつれてきた2024年のこと

イメージ
 うぉんうぉーさん主催の 一次創作イベント・合同誌主催や創作者に寄与する活動をしている人が1年を振り返るAdvent Calendar 2024  12月17日の記事をお送りします、麻こと柳川麻衣と申します。  私は今年、12月1日の文学フリマ東京39にて『 わかれについてのエトセトラ 』というアンソロジーを発行しました。  きっかけは、私自身がある「別れ」を10年以上引きずっていることです。別れた相手とはいわゆる恋愛関係だったわけではなく、とはいえ友だちというには少し重い間柄で、今でもその関係をひとことで言いあらわすことはできません。誰でも読める場所に書いたりせずに、ひとりで死ぬまで抱えていくと決めていたその「別れ」を、この数年どうにも持ちきれなくなってきて、こういう思いでいるのは私だけなのだろうか……と投げかけてみたくなった、という、きわめてパーソナルな動機でした。 あと「別れ」は恋愛関係でばかり語られているけど、友だちとの別れのことももっとみんな話してほしい、と最近めちゃくちゃ思うようになって、そういう話を書きたいな〜とぼんやり思っています。 — 麻 (@asa_co) October 26, 2019 今週よけいなことをしゃべり(ツイートし)すぎたおかげで、めちゃくちゃ仲がよかった友人との別れをしみじみ思い出してしまってしみじみつらい。友人でも恋人でもいいけどみんなはつらいお別れをどうやって乗り越えて生きているんですか?乗り越えるのは無理なのであきらめて生きていく感じですか? — 麻 (@asa_co) October 16, 2021 だれか私に別れた友だちの話を聞かせてほしい、あるいは私の別れた友だちの話を聞いてほしい — 麻 (@asa_co) January 1, 2023 「忘れられない別れ」の話、もっと具体的に聞かせてもらいたいし、私も話したいということがわかったので、何かしたい…何ができるかわからないけど…。何かする際には乗ってやってもいいよ、と思われたかた、いらしたらこっそりご連絡ください。何なら一緒にやろう。 — 麻 (@asa_co) July 9, 2023 あとはやっぱりこれ、「別れ」の話をやりたい。ていうか一回きちんとやらないと限界を迎える気がする。これに関しては私以外のひとの話も聞きたい(書いて...

文学フリマ東京39に参加いたします

イメージ
 やっぱり前日になってしまった……でもいつもは当日(日付が変わってから)更新している気がするので、それよりはマシなのか?  文学フリマ東京39に参加いたします! 2024年12月1日(日) 12:00~17:00 東京ビッグサイト 西3・4ホール し-35  痛覚 (西4ホール)  イベントの詳細は こちら から。  おしながきはこちらです。 『わかれについてのエトセトラ』 オンデマンド/B6/142頁 700円 『ロータス 新装2版』 オンデマンド/文庫版/420頁 1500円 『胡蝶 痛覚懐古作品集2006』 オンデマンド/文庫版/84頁 500円 『浅い傷 痛覚懐古作品集1999-2019』 オンデマンド/文庫版/70頁 500円 『飛ぶ夢をみたことがない』 オンデマンド/文庫版/84頁 400円  新刊『わかれについてのエトセトラ』については こちらの記事 でくわしくお知らせしたとおりです。よろしくお願いいたします!  アンソロジーの告知に全振りしすぎて既刊の話をまったくできていないのですが、5月に発行したばかりの『ロータス』新装2版ももちろんたくさん持っていきます。ふと思ったのですが、『ロータス』も「恋愛”以外”の別れ」の話がたくさん入った連作短篇集かもしれないです。  アンソロジーとの関連でいうと、私は『わかれについてのエトセトラ』に「さよならの断片、あるいは前世の記憶」というエッセイを提出しています。ライヴに行かなくなったこと、櫻井敦司さんが亡くなってしまったこと、そして一緒にBUCK-TICKのライヴに行っていた友人と絶縁状態であること、ある時期を境に「前世」になってしまったことについて書いたのですが、このエッセイにあとがきを引用しているバンドとファンの小説『胡蝶』も持っていくので、あわせて読んでいただけるとすごく喜びます。 『ロータス』『胡蝶』そしてエッセイ集『浅い傷』はおおむね「前世」に書いたもので、掌編集『飛ぶ夢をみたことがない』は今生に書いたものが多めかな、と思います。『飛ぶ夢をみたことがない』は残部僅少なのでぜんぶ持っていきます(数冊ですが……)  おとなりが笠木拓さんのブース【し-36 みなそこすなどけい 】なので、交換日記本『日記に幕は下りません』はそちらにすべて置かせていただいています。 この記事 で内容を公開しているおまけペーパーも...

恋愛”以外”の別れ話アンソロジー『わかれについてのエトセトラ』について

イメージ
 たいへんどうでもいいことなんですが、本日(11月27日)が誕生日でございます。  例年は秋の文学フリマ東京も終わって一段落したところで誕生日を迎えていたのですが、今年は正直イベント直前でバッタバタ、まったくそれどころじゃない! ケーキも後日だ!  そんなわけで、ひとつ祝ってやろう……という心優しいみなさま、プレゼントだと思ってこの記事を最後まで読んでいっていただけると嬉しいです。よかったら拡散もお願いします(すぐつけ上がる……)  すぐ前振りが長くなるな……告知の本題です。  2024年5月19日(日)東京ビッグサイトにて開催される 文学フリマ東京39 に合わせて、恋愛”以外”の別れ話アンソロジー『 わかれについてのエトセトラ 』を発行します!! 「別れ話」という語からは「恋愛」が連想されがちだけど、「別れ」はどんな関係にも訪れる。その話をしたいし、聞かせてほしい。 小説、詩、エッセイ、手紙、ブックガイドetc etc……さまざまに語られる、恋愛”以外”の別れ話をあつめたアンソロジーです。 【収録作】 「冬生まれの、Mへ」そらしといろ(手紙) 「追ふ」佐々木紺(俳句・エッセイ) 「いつか地層の」平田有(詩) 「縦眼の王の国」くるくる(小説) 「ミサキの逃亡」正井(小説) 「椿堂念珠(略式36Ver.)」(磯崎愛) 「周囲から理解されにくい移籍をしたサッカー選手の推しを懲りずに推し続けている私の話」松本てふこ(エッセイ) 「残響を聞いている」わたぬき(エッセイ) 「別れ話のおはなし」みやさと(ブックガイド) 「なりたかったな」山中千瀬(短歌) 「ミュージック・ビデオ」穂崎円(短歌) 「さよならの断片、あるいは前世の記憶」柳川麻衣(エッセイ) 「コヨーテ」オカワダアキナ(小説) 「来世は貴方になりたいと」青葉える(小説) (掲載順・敬称略) 【仕様】 B6|142頁|表紙用紙 ゆるチップ(そら) 【頒価】 700円   友だち、推し、家族、さらには社会や共同体まで、さまざまな「別れ」をあつめた一冊になったと思います。「恋愛”以外”」と銘打ってはいますが、そもそも「恋愛」と「恋愛以外」を明確に区別することはできるのか? と問われれば私は「できないと思う」と答えてしまいそうなところがあり、これって恋愛なんじゃないの? と感じられる「別れ」も含まれているかもしれません。  ...

『日記に幕は下りません』おまけペーパーを公開します

イメージ
   2019年の11月から2020年10月まで、歌人の笠木拓さんとオンラインでしていた交換日記をまとめた本『日記に幕は下りません』を2021年12月25日に発行しました( こちらの記事 に詳しく書いています)。  この本にはおまけペーパーがついています。笠木さんの歌集『 はるかカーテンコールまで 』と柳川の会社員百合小説『 オフィスに百合は咲きません 』というそれぞれの作品からつけたタイトル『日記に幕は下りません』にちなみ、笠木さんによる『オフィスに百合は咲きません』をイメージした短歌連作と、柳川による笠木さんの短歌のイメージ掌篇を掲載していました。  本をお求めくださったかた向けの特典だったのですが、本の発行および配布開始から時間が経ったこともあり、今回Web公開することになりました。 『日記に幕は下りません』は 笠木さんのBASE および 柳川のBASE から入手可能です。また、 文学フリマ東京39 をはじめ、イベント頒布も予定しております。どうぞよろしくお願いいたします。 PDFは こちら から 醒めないままで  無人の客席のいちばん後ろから、アユはがらんとした舞台を眺めた。  プロセニアムに囲まれた四角い空間には、もう何もない。ほんの数時間前までアユはそこに立っていて、一瞬たりとも同じすがたでとどまっていない絵、夜ごとあらわれては消える夢の一部だったのに。  タイトルどおり、夏至をめがけてスケジュールが組まれた「夏の夜の夢」の一週間の公演は、今夜、六月二十六日が千秋楽だった。  アユ、と声をかけられて振り向く。いつのまにかサヤが入ってきていた。 「また感傷に浸ってる」 「だって……終わっちゃったから」 「終わらないと始まらないでしょ、次の舞台が」  次、ということばに、アユの心はかすかに波立つ。次は秋の大学祭で、この舞台で妖精王オーベロンを演じたノリ先輩も、その妻のティターニア役だったマコ先輩も、最後の公演になる。来年にはアユやサヤたちは三年生になり、就職活動が始まれば、事実上引退だ。芝居じたいは何とか続けていくこともできるかもしれない。けれど、女子大の演劇サークルという、オールフィメールの劇団で男役を演じていられる時間は、長くない。 「……楽しかった。サヤと、女の子を取り合うの」 「まあね、アユ今回もかっこよかったよ」  敵役のディミートリアスで...