第2回 日記祭 ありがとうございました

  大晦日ですが一年のまとめ記事ではなく、先日参加したイベントのまとめ記事です。ちょっとぼんやりしているとすぐ月日が経ってしまって……! なんとか年内には、という気持ちであわてて書いています。一年のまとめはもう年明けでいい(あきらめが早い)。

 そんなわけで去る12月10日にBONUS TRACK広場で開催された第2回 日記祭に参加してきました。
 文学フリマ・コミティア以外のイベントに参加するのは久しぶりというかほぼ初めてと言っていいくらいで、けっこう緊張しました。そのせいか机に敷く布を忘れるという初歩的なミスもやらかす……
 本屋B&Bをはじめ個性的なお店が並ぶ広場で、屋外での即売会というのは解放感があり、散歩のついでに寄ったという感じのお客さんも多く、あまり経験したことがない雰囲気で、とても新鮮で楽しかったです。あと犬も多かった(つい目で追ってしまう)

 初めましての場なので、いつもよりは積極的にコミュニケーションを取ろうとしたのですが、日々の積み重ねをサボっているのでなかなか難しかったです。
 お隣のブースのかたが「差し入れです」といって周囲にみかんを配ってくれて、その一帯のブースは机の上にみかんを置いていたのとか、よかったなあ。そのブースの方は石を拾うことを核に幅広く活動されていて、ディスプレイもお客さんとのトークもものすごく上手でした。聞いていたら絶対に興味を持たずにはいられないし、一冊買っちゃうよな……私も気になるし……と隣で店番をしながらずっと思っていました。
 その反対のお隣は二十代の著者四人による合同日記集を販売していて、職場で知り合ったというその四人の関係性が何とも言えず、私も買いました。たいへん面白かったです。

 おいしそうなごはん屋さんも何軒も入っている場所で、悩んだあげくお粥とお酒のANDONにおにぎりを買いに行ったら「混みあっているので、これを持って後で商品を取りに来てください」と言われて番号札がわりに一升瓶を渡されたことも忘れがたいです。いぶりがっこのおにぎり、おいしかったです。

 午前中はよく晴れ、日差しが強くて暑いくらいだったのですが、午後になって曇ってくるにつれ寒くなり、夕方には雨が降り出してしまいました。運営の方がパラソルを出してくださったり、素早く対応してくださったものの、私はだいぶ冷えてしまったこともあってちょっと早めに撤収しました。

 作者なのに自作の説明がまるでできない、というひけめは十一月の文学フリマのときから感じていたのですが、このイベントでも「これはどういう本ですか?」と訊かれてやっぱりしどろもどろになってしまい、うーん、どうしたらいいんだろうなあ。
 個人誌だと謎の照れとか無意味な卑屈さとかが発動することもあるけど、『日記に幕は下りません』は笠木さんとの合同誌なので内容には自信があるし、心からよい本だと思っているのに……「歌人の笠木さんと小説を書いている柳川の交換日記です」という、著者を知らない人には何のアピールにもならない説明しかできない……なぜだ……。
 短歌の詠み手と、散文の書き手、同じ文芸をやっていても言葉との向き合いかたや感覚が異なっていたり、また問題意識が近いところにあっても捉える角度は違っていたり、本や映画の話題が多いのは共通しつつも挙げる作品名は一致しなかったり、そういう微妙に重なったり重ならなかったりするところが滲んでいるのが良い……と私は思っているのですが……その場ではそういうことがぜんぜん口から出てこなくて……しかも笠木さんはぜんぜん違うことを思っておられるかも知れず……ううう。
 この「自分にかかわることをうまく説明できない」問題、創作以外の場面でも問題化していて解決を迫られているのですが、あまり考えていると「そもそも説明する必要がほんとうにあるのか?」などという気持ちにもなり……うまく決着できるといいなと思います。

 一冊も売れないかもしれない……という覚悟もしつつ参加していたのですが、結果としてはそんなことはなかったです。ありがとうございました。本音はもっと売れたかったけどね!(何せよい本なのでたくさん読まれたい)。
 あっ、あと友だちが来てくれた! 誰にもお声がけしてなかったのでめっちゃうれしかったです。ありがとう~!

 2023年のイベント予定は今のところは未定です。文学フリマ東京には出たいなと思っています。在庫もあるし……。また、今まであまり出たことがないイベントにもトライしていけたらな~という気持ちもあります。
 弱音ばかりの一年でしたが、今年もほんとうにありがとうございました。来年は何とか流れを変えて、楽しく作文していけるように頑張りたいです。生きにくい世の中ですが、何とか生き延びてまたお会いできればうれしいです。どうぞよろしくお願いいたします。
 よいお年をお迎えください!

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